リニア開通後、東京から1時間で東海圏のどこまで行ける?

佐藤寛文

■リニア中央新幹線の開通は10年後。東京~名古屋は40分に!

・リニア中央新幹線の開通予定は2027年(もう10年後)。2015年末にトンネル工事が始まり、名古屋城そばの公園(名古屋市中区三の丸付近)でも非常口の準備工事が始まるなどリニア完成に向けて本格的な工事がいよいよ動き出しました。
・名古屋駅周辺でも昨年秋に「大名古屋ビルヂング」が開業したのを皮切りに、今年5月には「JPタワー」の商業施設「KITTE名古屋」が開業し、2017年4月には「JRゲートタワー」の「タカシマヤゲートタワーモール」と「名古屋ゲートタワーホテル」の開業が続き、名駅周辺には新たなビル群と人の賑わいが加わることで名古屋の新たな都市生活ゾーンが誕生することになります。
・このリニア中央新幹線によって東京(品川リニア新駅)と名古屋間がたった40分で結ばれることになっています。現在の東海道新幹線の東京、名古屋間が最速1時間34分ですから、実に今の半分以下の時間で東京と名古屋間を行き来できることになるのです。

■東海圏のこの駅も東京から1時間以内!

・ではここでリニア開業後の名古屋駅を経由して東京から1時間以内で来られる駅(※)はどの辺りまでになるのでしょうか。地図を見てみましょう。

・まず名古屋駅から北方面をみると、名古屋駅から直線で約29kmの岐阜駅(58分)が最遠駅となります。また、名鉄犬山線を利用すれば人口10万人弱の江南市の中心駅、江南駅(57分)まで、北東方面になるとJR中央本線を利用して名古屋のベッドタウンのひとつ、春日井市の春日井駅(60分)まで行くことが可能です。
・一方、南方面の最遠駅は、デンソーやアイシン精機、豊田自動織機などをはじめとしたトヨタ系企業の本社機能が集積するJR刈谷駅(58分)まで、名鉄本線を利用すれば名鉄特急が停車する知立駅(60分)までになります。東側の名古屋市内東部方面は、各駅停車の地下鉄がメインの交通機関になることもあり、東山線では一社駅(60分)、鶴舞線では塩釜口駅(60分)、桜通線では野並駅(59分)までとなる他、名鉄瀬戸線になると喜多山駅(59分)と、名古屋駅から直線で10km圏内のエリアとほぼ重なり、距離的には広がりませんが名古屋市内の人口が集中する千種区や昭和区、瑞穂区などの住宅地エリアの多くをカバーできます。
・西側は、愛知県と三重県の県境の木曽川を超えて、JR関西本線と近鉄名古屋線で繋がる三重県の桑名駅(60分)までとなります。

■今のうちから都市の個性と独自色を打ち出した都市戦略が必要

・このようにみてみると、東海圏の11年後の姿は東京から1時間圏都市が数多く誕生することによって、“時間距離”がより重視される時代になっていくと思われます。日本は1964年の東海道新幹線の開業によって高速化時代の幕開けをしましたが、11年後はさらなる“超高速化時代”がやってくることになるのです。
・東海圏も東京と一層太くなるパイプを活かしながらも、今のうちから都市の個性と独自色を意識した都市戦略を立てて行くことが、東京1時間圏に埋没しない東海圏全体の発展の鍵となって行くのではないでしょうか。

※到達可能駅は、名古屋駅を乗換拠点とし、そこから急行などで20分以内に到達できる駅をピップアップ、又、名古屋駅での乗換時間や待ち時間は含んでいません

※2017年5月に、一部記事の年月を更新しました

 

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