シニア層のこども・孫への想いに地域差はあるのか?/東名阪の比較

加藤 高伸

愛知県のシニア層(65~69歳)は、こども・孫と一緒に暮らしたいという願望が強い。

●「老後はこども・孫と一緒に暮らしたい」という問いについて、3地区の中で愛知県が最も比率が高く、29%を占めた。ただし、全国平均では34%台であり、都市化が進んでいない三大都市圏以外では、こうした願望がもっと強いものと推測される。3地区の中で、愛知県の比率が高いということで、他の2地区より「都市化」が進んでいないという解釈もできる。[図1]

●愛知県の世帯構成をみると、65歳以上の方を含む三世代世帯比は、3地区の中で最も高い。つまり、こども・孫と暮す世帯が実際多いわけであり、一緒に暮らしたいという願望が強いのも納得できる。これらは連携するデータと言えるだろう。[図2]

こどもや孫の教育にはお金を惜しまない?!

●「教育」はこどもや孫の将来に対する“想い”として大きな要素。「教育にはお金を惜しまない」「おけいこ事を習わせたい」という問いついて3地区を比較すると、いずれも愛知県は中間で、全国平均に近い値であり、平均的レベルと言える。大阪府がいずれも一番で全国平均も超えており、教育・習い事について熱心であり、“想い”が強い地区とみられる。東京は最も低い率。[図3・図4]

●2つのデータは、支出額ではなく、あくまでも“想い”“気持ち”の表れで相対的なものであり、気質に関連していると考えられる。つまり、大阪府の人たちは、“想い”を表に出す傾向が強かったり、“想い”が強い方が多いものと推測される。語弊があるだろうが、大阪府は情に厚い土地柄といえるかもしれない。

こどもや孫に資産を残したいという気持ちに地域差はあるか?

●こどもや孫に何らかの資産を残してあげたい(贈与したい)という問いに対する結果をみると、大阪府が若干高いが、結局、地域差はあまりないようである。この点は、上の教育・習い事の傾向とは異なるようである。資産の大小を問わず、子孫に何か残したいというのは、万人の“想い”“願い”かもしれない。

●3地区とも全国平均よりやや低い。つまり、拡大解釈かもしれないが、東名阪以外のローカルエリアでは、さらに資産を残してあげたいという比率が高く、こども・孫への“想い”は一層強いのではないか、とも想像される。