シニア層のインターネット利用状況 / “伸び代”のある60代・70代の利用率

加藤 高伸

インターネットの利用は、パソコンとスマートフォンを中心に普及率を高めている。

■2015年末の情報通信機器の普及状況をみると、「携帯電話・PHS」及び「パソコン」の世帯普及率は、それぞれ95.8%、76.8%となっている。また、「スマートフォン」は、72.0%(前年比7.8ポイント増)と急激に普及が進み、「パソコン」との差がかなり縮小している(図-1)。

■一方、インターネットの利用端末としては、「パソコン」と「スマートフォン」が50%台で他の端末を圧倒している。次いで「タブレット型」が続くが、普及率は18%であり、その差は大きい。(図-2)

■ビジネスユースとして「パソコン」が普及し、インターネットを見る機会が一般化した後、「スマートフォン」がパーソナルユースとして急伸し、「携帯電話」に置き換わりつつある。年代によっては「パソコン」を上回るケースもみられるようである。

60代・70代の利用率は全世代の中では低いが、“伸び代”は充分あり、年々上昇中。

■インターネットの利用状況を年齢階層別で見ると、13歳以降は50代まで9割強の利用率を占めているのが、一方、50歳を超えると利用率は漸減し、60歳以降になると下がり方が加速度的なものとなる。(図-3)

■60代以降で利用率が低くなる背景・理由は、経年による視聴覚の衰えの問題や、利用の際に覚えることが多いため億劫になること、スマートフォンやタブレット型端末におけるタッチパネルの苦手意識があること、そして現状の生活環境において必要性を感じない等が推察される。

■ただし、ここ数年、シニア層の利用率において大きな伸びも確認されている。(図‐3)それをさらに対象期間を拡大したのが右のグラフ(図‐4)。さすがに80代以降は伸び悩みだが、60歳以降は概して上昇を見せている。元々伸び代が大きいこともあるが、インターネットに慣れ親しんだ年代の高齢化とともに、勢いよく伸びてきている

■通常50代までは業務としてインターネットの利用が求められるケースが多い。それらの人達が定年退職を迎えても(60歳を過ぎても/最近は65歳定年の傾向もあるが)インターネットは利用し続ける傾向は強い。このままの勢いが続けば、この数年のうちにシニア層の利用率が上昇し、若い層にかなり近づくものと推測される

愛知県の60代シニアは携帯電話(=ガラケー)の利用率で僅かに東京都・大阪府に優る。他では大阪府・女性の携帯電話・タブレットの利用率が高いのが特徴的。

■60代シニアの男女合計のデータ(図-5)をみると、愛知県が東京・大阪に僅かだが勝るのは携帯電話(=ガラケー)のみ。これは愛知県の特に男性の利用率が高いためである(図-6)。推測であるが、都市化とインターネット利用率の間に相関関係があると考えられる。つまり、東京・大阪の大都市のほうがビジネスのスピードが相対的に速く、情報インフラのインターネットも新たな端末への移行スピードが速くなり、愛知県に勝っているものと考える。

■端末別では殆どは東京都が最も高い率であるが、タブレットだけは大阪府が高くなっているこれは特に大阪府の女性において顕著である(図-7)。また、大阪の女性は携帯電話でも最も高い利用率であり、逆にスマートフォンでは最も低くなっている。これらから言えるのは、大阪府の女性は、スマートフォンの利用率もそれなりに高いが、携帯やタブレットのほうを他地区より使う傾向があるということになる。

男女別に比較して顕著に違うのはPCの利用率である。全国計で男性は40%台であるが、女性は14%台と格差は大きい。この理由は、PCは会社でのビジネスユースが中心のため、主婦層を多く含む女性では、総体的に低くなっていると考えられる。

・・・・・・さらに、都市別(東京23区・大阪市・名古屋市)の比較データと都道府県別の利用率については、以下に必要事項を記載の上、資料をダウンロードしてください。

 

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