リニア開業による地価の押し上げ効果は!?

細渕 卓己

北陸新幹線開業の金沢駅の地価の上昇はどうか。

・2015年3月に北陸新幹線の長野-金沢駅間が開業しましたが、開業するまでの間、地価に関しては2つの局面を経ていることが伺えます。

・最初は建設工事着工による第1の上昇局面です。こちらはいわゆるご祝儀的なもので、上昇が続かないことが伺えます。

・次は、レール敷設・駅名の発表による第2の上昇局面です。こちらは開業時期が分かってくる時期でもあることから、上昇率が大きく、開業後もその上昇が続いています。

・2つの局面を比較しても、第1の上昇局面である2005年から2008年の上昇率は9%程度しかありませんが、第2の状況局面である2011年から2015年の上昇率は15%程度と差があり、開業後も2016年、2017年と毎年10%強の上昇が続いています。

北陸新幹線開業で地価NO.1地点が変わった。

・元々、金沢市内では駅前地点(本町2-16-16)よりも、中心部の市街地地点(片町2-1-7)の地価が上回っていましたが、ご祝儀的な第1の上昇局面で価格が逆転しています。

・また第2の上昇局面となると価格差が拡大していきますが、2015年の開業以後の2016年と2017年は中心部の市街地地点(片町2-1-7)の上昇率は年間10%程度となっており、北陸新幹線の開業効果が波及していることが伺えます。

現在、名古屋駅の地価は第1の上昇局面か。

・リニアについては、2014年12月に品川-名古屋間の起工式が行われておりますが、2010年には開業時期を2027年にするという発表がなされており、早い段階から注目を集めてはいますが、傾向は北陸新幹線の金沢駅と似ております。

・起工式より1年前からですが、第1の上昇局面が始まっております。また、名古屋の駅前地点(名駅4-6-23)の地価が、中心部の市街地地点(栄3-5-1)を逆転しております。

・今後、レールの敷設や駅名の発表のある第2の上昇局面があるとすると、金沢での上昇率をあてはめてみると、2027年の開業時期には、名古屋駅周辺の地価は1㎡あたり、380万円から少なくとも430万円以上になることとなります。また、駅前の最高地点は860万円から1,050万円以上になることとなります。

・北陸新幹線の着工から開業までの時間に比べ、リニアの方が時間があること、名古屋駅周辺での開発も合わせて進んでいくことから、金沢のケースを大きく上回ることも想定できます。

・「名駅」対「栄」と言われますが、金沢のように開業による波及効果も期待できる為、2つの都心の相乗効果に今後は期待したいところです。