中日ドラゴンズの課題は、女性ファンの離脱防止。地元球団の支持率にみるファン層の違い。

浅井 真吾

セ・リーグは東西の人気球団、パ・リーグは地域に根付いた球団が観客を動員。

・福岡ソフトバンクが圧倒的な強さを見せた2017年のプロ野球。観客の動員数という観点でみると、どういった結果となるのか。
・セ・リーグに関しては、順位を問わず巨人と阪神の動員力が頭一つ抜けている(図1)。一方、パ・リーグはソフトバンクと日本ハムの観客動員力が高い(図2)。セ・リーグは東西の人気球団、パ・リーグは福岡と札幌という地域に根付いた球団がファンを動員しているといえる。
・地元名古屋の中日をみると、近年の低迷もあってか、やや寂しい結果となっている。

地元住民の支持率が圧倒的に高い日本ハムとソフトバンク。

・各地域の地元住民は、地元球団をどれだけ支持しているのか。図3は、各県の県民が「好きな野球球団」として、地元球団を挙げた回答率である。
・東京、大阪、愛知といった都市部の球団は、意外と地元住民の支持率は低い。熱狂的と思われがちな阪神ファンも、大阪府民全体でみれば支持率は半数程度に止まる。
・圧倒的に高いのは、日本ハムとソフトバンク。北海道民の8割以上が、好きな球団として日本ハムを挙げていることになる。
・一方、愛知県民の中日支持率は6割弱。同じセ・リーグの巨人や阪神は上回っているものの、日本ハムやソフトバンクほどの地元支持率は得られていない。

老若男女に支持される日本ハムとソフトバンク。

・地元住民の支持率を性別・年代別にみると、どうなのか。図4~7は、地元住民の球団支持率を性別・年代別にみたデータである。
・支持率が高い日本ハムとソフトバンクをみると、性・年代を問わずに支持率が高いことがわかる。日本ハムについては、20~30代と50~60代は男性よりも女性の支持率が高い。
・高い観客動員力を維持するには、老若男女問わず、地元地域で幅広いファン層を獲得することが重要といえる。

 

男女や年代で支持率に差がある中日と阪神。

・一方、中日と阪神は男性の支持率が高く、女性の支持率とは乖離がみられる。また男性の支持率も、年代によって差が出ている。

・中日については、女性は20代の支持率が最も高く、その後は年代が高くなるにつれて支持率は低下し、60代になってやや盛り返すというような傾向がみられる。この結果をみると、女性ファンは結婚や子育てといったライフスタイルの変化により、一時的に離脱すると推測される。中日にとっては、こうした女性ファンをいかにつなぎとめるかが観客動員維持のポイントと考えられる。

・2017年度は、5年連続となるBクラスに低迷した中日ドラゴンズ。観客動員力アップのためには戦力の底上げとともに、女性ファンの獲得・維持が課題といえる。