今年も愛知県がNo.1。地方交付税の“不交付団体(自治体)数”が全国最多!

加藤 高伸

愛知県は39年連続モノづくりNo.1の豊かな県。それは「不交付自治体数」にも直結。

●地方交付税(≒普通交付税)は、各自治体の行政サービスに極端な差が出ないよう、財政力が乏しい自治体に対し、国が毎年配分する財政支援制度。税が「不交付」となるのは、その自治体の財政力指標が基準以上であること、つまり、税収入が多かったり、大きな施設や企業誘致があったり等が条件。

●今年、愛知県は「不交付」の市町村が全国で最も多い16ということで、今月、7月にニュースで報道されており、財政面で豊かな県として注目されていた。

●「不交付」の自治体があるのは、全国の約半数の22都道府県。愛知県に次いで多いのは東京都であり、その後は神奈川県・千葉県と首都圏が続く。愛知県の不交付自治体数は全体の20%強を占めている。

●総務省のサイトで確認できる、平成22年以降の「不交付」の状況をみると、全ての年について愛知県が最も不交付自治体数が多い。愛知県は、モノづくりNo.1.製造品出荷額等において、昭和52年以来39年連続で全国第1位であり、それがこうした結果に直結しているものと言える。

注) 出典は総務省の「普通交付税の算定結果等」で、そこでは不交付“団体”という用語が使用されてますが、本レポートでは不交付‟自治体”としています。

不交付自治体数は、過去大きく変動。特にリーマンショック直後は激減。

●過去の不交付自治体数の推移をみると、平成元年から毎年減少傾向が続いたが、平成15年を境に急増。しかし、リーマンショック後には激減。リーマンショックが地方財源へ大きな打撃を与えた影響と見られる。ただし、平成22年から再び増加している。

●リーマンショック後、地方救済のため、政策として財源を確保し、従前とは異なるルールを導入して配分しており、今年まで比較的安定している。「地方財政の財源不足額」の推移をみると、上のグラフと呼応しており、状況を知ることができる。

愛知県の西三河を中心とした13自治体は「不交付」において不動の座にある。

●愛知県の不交付自治体で平成22年からのレギュラーは、碧南市・刈谷市・豊田市・安城市・小牧市・東海市・大府市・みよし市・長久手市・豊山町・大口町・飛島村・幸田町の全13自治体であり、概ね固定化している。

●今年、平成30年は昨年と比較して、高浜市・田原市が「交付」となり、武豊町が逆に「不交付」となっている。

●いずれにしろ、モノづくりの中心地である西三河エリアが中心となっている。報道では、自動車や鉄鋼、航空といった製造業が拠点を構えるところが目立ち、個人・法人の市町村民税のほか、製造業の設備や家屋などの固定資産税が税収を支えているとのこと。また長久手市や日進市は人口増で住宅整備が進み、個人市民税や固定資産税が安定的に伸びているという。

●また、5年ぶりに不交付となった武豊町は、新しい発電設備の稼働で、固定資産税の収入が増えることが寄与している。一方、高浜市と田原市は法人税収の減少が響き、2年ぶりに国から普通交付税を受けることとなった。

●今後も自動車産業等がグローバルに成長を続ける限り、愛知県のこうしたポジションは変わらないだろうと推測される。

 

 

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★参考資料として、平成22年以降の全国の「不交付」自治体のリストを総務省の公開資料を基にして作成しています。   ご興味のある方は、必要事項をご記入の上、ダウンロードしてください。

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